説明的文章の縦軸と横軸

  説明的文章の3要素のうち「ツリー構造」と「因果関係」が縦軸と横軸であらわされることがわかりました。「意見」は構造的な概念ではありませんが、概念図の位置としては、上位のまとめる文の部分に置き換えられるという風に理解してください。その詳しい説明はまた次回にします。 文章の構造はわかってきましたが、ここで文章を読む順番と文の構造に関連性が少ないことに注意してください。文章を読む順番は、① → ② ~ → ㉖ という風に直線となっています。ツリー構造の主文と従文を上下に行ったり来たりしているかと思えば、㉑から㉒へと突然ジャンプしてしまいます。それでも文章が支離滅裂にならないのは、文章の構造がしっかりしているからです。そして、③④⑤の形式段落が一つの意味段落になっていることは、自分で考えなければわかりません。「例」は構造図でみると、一番下の階層だとわかりますが、読んでいる時は上の階層文の間にサンドイッチのように挟まっています。 文章を構造的に読むためには、前から後ろへと直線的に読み進めながら、ツリー構造と因果関係―――この二つの関係を押さえないといけないのです。文章を読むことは簡単なようで意外に難しいのです。「この文章を要約してください」と言われて、すぐにそれができる人はこうした読み方が身についていると言えます。そうでない場合は、同じように読んでいるように見えても、文章の流れにまかせて読んでいるだけで、重要個所を外していると考えた方がよいのです。国語のテストで構造的な読解力が試されるのは、こうした背景があるためです。     自由が丘の塾 直井メソッド国語専門塾]]>

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