お医者さんに向いている人

我が家はサラリーマン家系ですが、

子どもたちは、お医者さんになるのも良いかもしれないと、

思った時期がありました。

そんな時、私は、

「耳鼻科のお医者さんは、毎日、他人の鼻とか耳を診るのよ。

 あなたは、できるの?」と、聞いてしまいます。

「嫌だ。無理。やめた。」と、即座に答えが返ってきます。(笑)

そして、「良かった~。」と、ホッとしている自分がいます。

癌センターのような病院では、

全員、癌患者なので、病院の雰囲気もなんともいえないものがあります。

そんな中でも、お医者さんは、来る日も来る日も癌の手術をして、

見ると気分が悪くなるような腫瘍を、細心の注意で手術して取り出します。

長時間の手術のあとても、毅然としていて、家族に術後の説明をします。

僻地医療の現場では、

重症の患者を、救急医療のお迎えが来るまで、

あらゆる手をつくして延命しなければいけません。

代替医師も乏しい中、全責任を負って、修羅場を采配します。

すごいメンタリティーと体力です。まったく尊敬に値します。

でも、うちの子供たちには無理だと思っているので、(まず、自分ができないことですし)

違う仕事にしようね、と説得してしまいます。(笑)

一方、勉強ができて、お金になるからという理由で、医師になった人の中には、

治療のインフォームド・コンセントがいい加減だったり、

安い点数で手術や処置をするのが嫌で、放置するような人もいます。

(違法ではないですが、せめて、他の病院を紹介してもらいたいものです><)

どんなに大変であっても、仕事なので慣れていく面があると思いますが、

後の方のお医者さんは、別の仕事の方が、本人も幸せだったのではと思うのです。

優秀な方なのですから、お金儲けの方法はいくらでも他にあるからです。

医師は、ある意味、もっとも人生で赤裸々な現実に向き合い続ける仕事なので、

「先生」と尊敬をもって、呼ばれるのですね。

ある職業を前提として、学部を選ぶ場合は、

その仕事の現場について知る機会を儲けると同時に、

月並みなことですが、その仕事で本当に人の役に立ちたいと思っているのか、

まわりの大人も見極めてあげたいものです。

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