PISA(国際学習到達度調査)
OECD(経済協力開発機構)で、国際比較されている学力調査で、
日本の読解力が下げ止まらないことが、問題になっています。
日本で読解力というと、
いわゆる○×式の国語のテストで測れる読解力のことだと思われていますが、
海外の基準は論理的思考力やディベート力が標準とされています。
フィンランドは、国家的にこの教育に取り組んで、
安定的に高い順位を保っています。
では、なぜ日本では取り組みが難しいのか?
ディベートが習慣としてないという国民性の問題ではありません。
フィンランドの国民性も、アメリカなどと違って、非常に内向的。
むしろ日本と共通しています。
国語のカリキュラムがそうなっていない。
それは、もちろんそうなのですが、
国語のカリキュラムに討論などを入れようとしても、
そもそも時間数が足りない
一クラスの人数が多すぎる
という外部的な要因の方が大きいのではないでしょうか。
「人数が多すぎる」というのは、
解消できる問題であって、
クラスを分割して、教員が今以上に労働時間を増やせばいいという
試算があります。
しかし、
国語の習得自体が大変で、
そもそもそれに時間がかかる
という要因は簡単に解消できないはずです。
日本語は、
2000字近い漢字とその組み合わせの熟語、
ひらがな、カタカナを習得しなくてはならず、
しかも漢字は中国の表意文字、外来語はカタカナ、
もともとの日本語は、別という
とんでもない複雑な構造をもっています。
読解をやって、文の意味を読み解くだけでも、
国語の時間は一杯一杯という状況が続いているはずです。
論説文の指導で、生徒さんと話していても、
物ごとを、まったく論理的に考えたことがない
という状況が手に取るようにわかります。
作文チャート(スターシート)は、
そうした難しい状況で、
論理的な思考力を育てるための
強力な補助教材です。
どうしたら、有効的に広げられるのか、
この夏、真剣に考えていきます。
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