作文を書いていると、
「苦しい」「嫌だ」「悲しい」などという
マイナスの感情を表現しなくてはいけない場面が
でてきます。
しかし、まとめの部分で、
こうした感情をストレートに表現すると
後味が悪い文になってしまいます。
物語などの場合は、悲劇的な終わり方というのは、
カタルシス(心の浄化)を伴いやすいので、
比較的うまく表現できるのですが、
日常生活の場合だと、愚痴のようになってしまうので、
日記などに自分の感情をぶちまけてスッキリさせるならともかく
文章の練習として書くときは、一工夫が必要です。
マイナスの感情を上手に表現するには、
共感によって、カタルシスに導く
ことが大切です。
その方法の一つが、
マイナスの出来事を、自分の成長のためにプラスに捉えなおすことです。
こんなに苦しいけれど、これを乗り越えれば、あんな風になれる
という未来への展望です。
もう一つは、
同じ「嫌だ」という気持ちでも、「大変」というような
客観的な表現に置きかえて、共感をさそう方法です。
ブログでも「うまくいった!」というような記事には、コメントが少ないですが、
「こんな風に大変だった。」という記事には、
たくさんコメントがつくのは、
マイナスの状況が感情を振れやすくして、共感を誘いやすいからなのですね。
なので、
マイナスの感情が話題の中心として、
ストレートに表現されてしまった時は、
表現を変えるようにという指導をしていますが、
それは、
自分の言いたいことを我慢させるということではなく、
カタルシスに導く方法を考えてもらっているのです。
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