中学受験の勉強のケアは、高校以降の受験と違って、
保護者の裁量が大きくなります。
自我が発達する前ですし、お子さんが自分で得られる情報というのも
ごく限られています。
そんな中で、国語の読解力をあげるために、読書が良いというのは、
ご自分の経験ではなんとなく必要だと思いながら、
具体的な方法がわからない。
なので、受験によく出る本を読ませようというのも、よく思いつく手段です。
ただ、もともと大人向けに書かれた本で、
ほんの2~3ページに該当する出題箇所でも、
厳密に読むと30分かかるというような内容の本を、
たくさん読んだからといって、
必ずしも読解力につながるとは言えません。
読書百遍意自ずから通ず
というほど、読んでいたら、きっと嫌になってしまうでしょう。(笑)
解説付きで、保護者の方が読み聞かせたとしても、
情報としてのインプットは増えますが、
それは、本当に活字を読んでいる経験にはなりません。
受験に役立てるという意味では、
お子さんが、自分の好きな本をたくさん読む
というのが、効果限定でお勧めです。
マンガはさすがに、NGですが、
字の書いてある本だったら、
それが(当たり前ですが)精神年齢に相応しいものなので、
楽しければたくさん読めます。
それは、読解に直接役立ちませんが、
読むスピードを速めることができます。
わからない言葉を前後の文脈で類推するという力も、
本来、実力相応の読書から身につくものです。
何か教養的な内容をというのであれば、
一緒に書店や図書館で選んであげましょう。
読解に役立つという下心はあっても、(笑)
本当に面白い本に巡り合えれば、儲けものです。
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