以前、中堅進学塾の中学受験のカリキュラムの改善について、 責任者の先生と共同作業のようなことをやっていました。
中堅進学塾は、結果を出さなければ、大手のシェアに食い込めないので、 それぞれ工夫があります。
そのセクションは、私立高校の受験に関して言えば、
10名ちょっとの生徒さんを、1年間の指導でほぼ全員、
早慶MARCH付属以上の学校に進学させていました。
中学受験に関しては、基礎学力を重視して、
初年度に開成に2名の合格者を出していました。
もともと公立校受験が専門の塾だったので、
特に私立を目指していなかった生徒さんばかりでした。
それでも、適切なカリキュラムを組んでいれば、
ほぼ全員の生徒さんを、偏差値上、伸ばすことができます。
でも、大手の場合は、偏差値で差をつける必要があるので、
そもそも成績に差が出ることを肯定しています。
大学での合格実績を考えて、中学受験をするのであれば、
上位の学校に進学しなくてはあまり意味がないのですが、
それでは、生徒さんを振り分けられないので、
最後まで偏差値が伸びないのはわかっていても、
上位校を狙わせて引っ張るという仕組みになっています。
大手進学塾に在学して、成績が上がるいうのであれば、
それは、塾の提供しているカリキュラムとは、
別の要因があることになります。
なんとも納得できない仕組みですが、
「進学実績」だけで、塾を選んでいると、
そこにはまって抜けられなくなってしまうので、
そういうリスクもあるということを、押えておきたいものです。
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