こんにちは。 国語力アップの直井です。
国語力ピラミッドは、階層構造になっていますが、
頂点の作文は、実は底辺の生活体験に繋がっていきます。
一番下からあがっていって、図にするとこんな感じです。
人は言葉を持たない限り、あいまいな世界にすんでいます。
「枯れ木」という言葉を覚えなければ、「枯れ木」は「枯れ木」として、認識することができません。
言葉を当てはめることによって、初めてぼんやり認識している世界から、
「枯れ木」が切り取られて、「これは枯れ木だ」という風に気づくことができます。
それと同じで、あまり考えたり、書いたりする経験がないお子さんは、
驚くほど物事を考えていません。
けれども、
「どうして、こうしたのか。」「こちらと、こちらのどちらが自分の考えなのか。」
という質問を続けていくと、
そこには自分で選んだ判断基準があることがわかります。
思春期以降、自分のアイデンティティーを形成していくときには、
こうした自分を見つめるための作文・小論文というのも大事です。
自分の持っている本当の価値観がわかっていれば、
社会の風潮や、まわりの人たちから、適切な距離を保って、
自分らしく生きることができるようになります。
そうでなければ、
「テレビのニュースでこう言ったからそれが正しい」というような価値観を鵜呑みにして
一種の思考停止に陥り、人権が侵されるような事態になっても、
逆境に立ち向かうことが難しくなってしまいます。
子どもたちは、自分の意見を書くことが好きです。
慣れないうちは、客観性がなかったり、思い込みだったりすることもありますが、
どこかで始めなければ、いつまで経っても、自分の意見が言えるようにはなりません。
小論文のコースは、「小論文で意見を書く」ということが前提なので、
意見を書くように追い込まれますが、反面、意見が書きやすいとも言えます。
「自分の意見を言う」という練習をするための格好のトレーニングになります。
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