こんにちは。作文・読解プロコーチの直井明子です。
過去問題対策のために入試問題を見ている中で、これこそ国語のテストの王道と言える問題があります。神奈川のある女子中学の問題です。
物語文の記述式問題では、物語の続きを書きます。説明文では、説明文の内容理解を深める記述式問題が複数出題されます。国語の究極の目標は、筆者と同じような文章を自分で書けることだと考えるなら、これは正論中の正論と言っていい出題コンセプトなのです。
女子校でありながら、最も自由で大学進学実績すらあまり眼中にないかのような校風は、男子の御三家の一つ武蔵とも似ています。しかし、男子校の偏差値がどんなに高くてもこのレベルの問題はまず出題されません。レベルが高い女子中学の国語だからこそ、出題できる問題です。女性に生まれて良かった~と実感できるような内容です。
普段やっている作文指導が活かされる入試というのはあまりないのですが、この学校でなら活かせそうです。
まるでクイズのような読解の問題や、瑣末な指示語の読み取りのようなテストばかりやっていては、生徒さんの国語に対する本物の興味だってなくなってしまいます。わたしはこのような訓練は最小限でいいと考えているので、解法をマスターしたと判断したら、さっさと過去問題に取り組んで8割を取って卒業させてしまいます。
おまけでついた読解力で(笑)たくさん本を読んでくれたり、余った時間で作文・小論文を書いてくれたり、大学入試の受験校のレベルをあげてくれたほうがうれしいからです。
いつかこんな入試ばかりになる日が来るといいなぁと思いながら、この学校の試験対策を幸せな気分で考えています。
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