こんにちは。作文・読解プロコーチの直井明子です。
慶應湘南中学では、独特の詩の問題が出題されます。配点的には10点程度なので、他でカバーできる範囲ですが、できることならその10点を必ず得点したいものです。
しかし、普段から余程詩についての造詣がなければ、詩や絵画的なイメージを言語化するという作業は、なかなか難しいものです。
そんな時に役に立つのが、「絵に書いて、連想する言葉を書いていく」という作業です。絵画的なイメージがはっきりしない人というのは、そもそも絵画的なイメージを描いていないのです。しかし、強制的にでも絵に書くことによって、イメージを明確にすることができるのです。
そのときに大切なのが、具体的に何かの場面で見たことのあるものを、そのまま絵に書くということです。それは、作文の場面を書くときにもよくやることですが、実際に体験したことのあるものの方が、視覚的なイメージになりやすいのです。
たとえば「果物がなっているようす」といったものを、「柿とぶどうとりんご」などのように、漠然と想像すると、ビジュアルなイメージは降りてきません。結果的に、そこから連想する力も弱くなってしまうのです。
しかし、「去年、青森に旅行に行ったときにみたりんごの木」というように、スナップ的な絵を想像すれば、細部に渡って言語化することが、簡単にできるのです。
もともとイメージ力が強い画家や詩人のようなタイプの人でなければ、こうした方法は、イメージを言語化するときに最も有効な方法なのです。
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