ぱたぱたことば

「ぱたぱたことば」は、特許取得の新しいひらがな学習用カードです。

「ぱたぱたことば」は、2023年3月の「なるほど展」で、「発明協会会長奨励賞」を受賞しました。「なるほど展」は伝統ある発明コンクールで、佳子様が今回の展示会を視察されたご様子は、テレビなど多くのマスコミで報道されています。

「ぱたぱたことば」の仕組み

 十文字の形をしたカードは、はじめは折りたたまれていて、単語を表す3文字のひらがなと画像が配置されています。最初に画像を見て、次にカードを開いていくと、1文字ずつひらがなが目に入ります。最後に文字が連続した単語が現れ、今まで読んできた文字が連続すると、3文字の単語を表すことが、自然に学習できます。

 ひらがなを覚える時は、大きい赤い文字で1文字ずつ学習する仕組みとなっています。幼児は、視覚能力が高いので、最初から、連続した文字を見てしまうと、単語が全体として目に入ってしまい、ひらがなの形を学習するさまたげとなってしまいます。それに対して「ぱたぱたことば」は、カードを開きながら1文字ずつ読んでいき、その後、3文字の単語を読むトレーニング方法を取っています。最後に単語を読むときは、少し小さいサイズの黒い文字が現れ、絵本でお子様が目にするような普通の書き方に慣れるようになっています。

 カードのセットには、ひらがな全種類(「を」および「ん」を除く。)が文字の最初にくるように単語が選ばれていて、全44種類のカードがあり、効果的に全部のひらがなを学習できます。

 これまでのひらがなの学習方法は、「あいうえお表」や「ひらがな積み木」などを使って字を覚えることが中心でしたが、お子様自身が自ら文字(単語)を読めるようになることは主眼になっていませんでした。それに対して、「ぱたぱたことば」を使った学習方法では、全部のひらがなとそれを使った単語を効果的に読めるようになります。結果として、文字を読むことが楽しくなり、絵本などを自分で読む姿勢が身に付きます。

「ぱたぱたことば」の学習方法

 44枚のカードから、お子様の学習ペースを考慮して、5~10枚のカードを選びます。まったくひらがなの学習が初めての場合は、1枚から始めてください。

 最初に画像(写真や絵が書かれている面)を見せて、「これは『あひる』ね。」と声掛けします。はっきり、ゆっくりと発音してください。お子様が単語をよく知っている場合は、「これなあに?」と質問して、言葉を引き出してあげてください。

 つぎに、画像の面をめくって、1文字ずつカードを開きながら、ひらがなを読んでいきます。この時、お子様が文字をしっかり認知していることを確認しながら、お子様のペースに合わせたスピードで読んでください。

 最後に3文字の単語の面が出てきたら、上から文字をなぞって、ゆっくり音読します。お子様にも読んでもらって、うまく読めたらほめてあげましょう。

 読み終わったカードは、元の順番にたたんでください。

 その日に学習する全部のカードを読み終わったら、復習のために、カードを机に並べ、かるた遊びをします。学習が進んでいるお子様の場合は、文字の面を上に向けて、「『〇〇〇』はどれ?」と聞いて、カードを裏返してもらい、画像の面を見て答え合わせをします。当たっていたら、手をたたくなどして、「よくできました!」とほめてあげてください。学習ペースがゆっくりしているお子様の場合は、画像の面を上にして、「『〇〇〇』はどれ?」と聞いて、カードを裏返し、もう一度単語を読み上げてください。

 一日に1回~3回、以上の取り組みを行います。ひらがなを覚えて自分で読めるようにすることは、大人が感じているより意外に大変な学習内容になります。スムーズに読めるようになるまで、同じカードで繰り返し取り組んでください。また、カードの枚数が多すぎると学習効率が落ちてしまい、少なすぎると飽きてしまいますので、楽しく学習できるペースをつかんであげてください。

 例えば、2歳でまだ文字がほとんど読めない場合は1枚ずつ丁寧に、4歳で少しひらがなが読めている場合は、10枚ずつ使って、かるた遊び中心にするなどの工夫をします。

 お子様が疲れていたり、眠い時には無理をせず、元気な時間帯を見つけてひらがな学習をルーティンにし、毎日の習慣として取り組むようにしてください。

長期記憶にするために、効果的な学習方法

 一度覚えた学習内容をすぐに忘れてしまっては、学習した意味がなくなってしまいます。その場では覚えていても時間が経つと忘れることを「短期記憶」、時間が経っても覚えていることを「長期記憶」といいます。

 同じ学習内容でも、ワクワクしながら楽しく覚えると、長期記憶として定着しやすくなります。そのため、保護者の方が一緒に楽しんで、ほめてあげるという雰囲気作りが、学習のポイントとなります。お子様の表情などをよく観察して、楽しく学習できているか確認してあげてください。

 また、心理学者エビングハウスの記憶に関する実験結果として、

「忘却は、始めは急激に進むものの、ある一定程度忘却が進むと、次第にその忘却率は緩やかになる」ということがわかっています。

 つまり、1時間後、その日のうちなど、早く復習するほど、記憶が強化されて忘れづらくなるのです。繰り返される記憶は、生きるために必要なことだと、脳が判断するためです。

 そのため、できればその日のうちにもう一度、それが難しくても翌日には復習するのが望ましいのです。ただし、「ぱたぱたことば」は、お子様が自分で文字を読めるようなるのが目的なので、「この単語は『あひる』だ」という記憶が強化されても、あまり意味がありません。あくまで、お子様が自分の力で字を読めているかを確認しながら、学習を進めてください。

「ぱたぱたことば」のお手入れ

 付属の箱に収納してご利用ください。

 折り目が弱くてカードが浮き気味の場合は、定規などで折り目をこすって、折り具合を強くしてください。また、数枚ずつ輪ゴムなどで束ねると、カードがまとまり、折り目が安定してきます。

「ぱたぱたことば」の単語と画像について

 単語の選定では、お子様が日常生活で目に触れているもの、絵本などやおもちゃなどでなじみのあるものを中心に選びました。

 動植物の画像は、お子様が初めて目に触れることも考慮し、幼児向けにデフォルメされた絵ではなく、本物の写真や、そのものが分かりやすいイラストを選んで用いました。

 ただし、単語をひらがな3文字に限定して選んだため、清音ではない濁音(例:いちご)が含まれていたり、カタカナ表記にすべきものをひらがなにしているケース(例:ルビー→るびい)などがあります。濁音・半濁音・拗音(ようおん)や、カタカナの学習につきましては、続編のカードを予定しておりますので、ご利用ください。

 現代の日常生活でなじみが薄い言葉は、以下のようにお子様にご説明をお願いします。

にもつ:宅急便の段ボール箱だけでなく、持ち運ぶためにまとめている物のことを、にもつと呼びます。

のはら:自然の草が生えた開かれた空き地のことです。はらっぱとも言います。

へちま:実を乾燥させて皮をとると、スポンジ状の「へちまたわし」が採れます。へちまたわしは、食器洗いや掃除用のスポンジ、お風呂で体をこする浴用スポンジなどとして使います。

むしき(蒸し器):肉まんやしゅうまい、赤飯などを蒸して料理する道具です。カードに描かれている蒸し器は金属製で、ガス火で使っていますが、中華料理で使う竹製のせいろなどもその仲間です。

よもぎ:道端に生えている草のひとつです。すりつぶして団子の生地に混ぜ、よもぎ団子や緑の柏餅などにします。乾燥させた葉を煮出すと、よもぎ茶として飲むことができます。

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