こんにちは。作文・読解プロコーチの直井明子です。
今日から、読解の3ヵ月集中指導の生徒さんがみえています。
そこで、中学受験を算数・国語の2教科で受験するというお話があったのですが、
考えてみると2教科受験というのは、小学生にとっては、ごく当たり前のことで、
関東の中学受験が4教科受験中心というのは、制度自体に矛盾があるのではと思いました。
そもそも10数年以上前には、2教科受験というのは、一般的でした。
それが、中学受験が過熱して、国公立の進学実績が評価されるようになると、
我も我もと多くの学校が4教科に転換していったのです。
高校受験の内容を、英語以外すべて先取りしているようなものです。
一貫校でも高校受験のある学校の国語の問題が、
同じ学校でさえ中学受験と同レベルか、それより易しいというだけでなく、
理科・社会までもが、似たような難度で授業を先取りして試験が課されるのです。
すると、暗記中心の理科・社会に膨大なエネルギーを使うようになり、
肝心の思考力を育成する算数と国語にかける時間が奪われます。
それけでなく、国語は高校受験レベルなので、消化不良を起こし、
算数は特殊算が中心なので、散々勉強しても、
中学で方程式から勉強をしなおすというのが、常態になります。
今の大手塾と中学受験制度の国語の取り組みを見る限り、
不毛な労力がかけられていると言っても過言ではありません。
当然教えてもらうべき内容を教えてもらえず、
時間とお金をかけたあげく偏差値で切り分けられ、
わからないのは自分が悪いと思わされて、上の学校に進むというのが、
多くの場合、実態に近いのです。教育被害と言っても過言ではありません。
そんな勉強をやって、果たして本当に、大学の進学実績が上がっているのでしょうか。
私立中高一貫校は、本当に教育機関としての責任を考えるなら、
試験を2教科に戻すべきです。
そして、算数よりも、国語の選抜に力をいれるべきです。
すると、塾だってそこに対応せざるを得なくなります。
…と、横浜の隅っこでブログに叫んでいても、
まあ、塾と学校は変わらないと思うので、
今、国語を教えるノウハウを、まとめているところです。
国語をきちんと教えられる先生が増えれば、
教育機関も変わらざるを得ませんからね。
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