受験は誰との戦いだと思いますか?

こんにちは。 国語力アップの直井です。

大手の中学受験塾では、勉強へのモチベーション作りのため、

クラス分けをして、席順を競わせ、あからさまに競争意識を煽ります。

もともと私立のトップ校というのは、

論理的思考力が高いことでわかるような大人びた頭の良い子を、

ひねりのきいた思考ゲームのような問題で選別して入学させ、

自由に学ばせるという校風になっていて、

その結果として、

東大進学率が高かったという伝統がありました。

それが、今では、東大に入れる学校ということで、

何が何でも(笑)入れたいというニーズに答えて、

過去問題を研究して、大量に訓練をさせて、進学させる塾が大手を振るようになりました。

そうした塾は、問題傾向に合わせて、柔軟な思考力を訓練している

ということをうたい文句にしていますが、

その塾で訓練された生徒さんは、柔軟な思考力どころか、

目先の点数を上げることに血眼になって、文章に向き合うことができなくなります。

塾の先生たちは、結果を求められるあまり、すぐに点数が上がる教科や方法ばかりに目が行き、

文章が読めていない生徒さんに対して、

飛ばし読みをして、関係する文章だけ読むような指示をしています。

文脈を読まないような読み方が定着すると、国語の点数が頭打ちになります。

指示語でも、遠くにあるものを抜き出す場合や、

論理の流れが変わったところなどが、出題された場合に、

すぐに対応できなくなります。

論理の流れが複雑な論説文だと、完全にお手上げになりますが、

そんな思考が停止した状態でも、正解をノウハウで導く訓練を大量にやって、

無理やり解けるように持っていきます。

そんな風に合格して、進学後はどうなるかというと、

学校が本来期待しているような合格者に対する「負け組み」になります。

モチベーションが、勉強の面白さではなく、競争意識だけだったので、

自分が合格して勝ったと思ったとたん、

入学するとすぐ「負け組み」に入っているという現実に、打ちのめされてしまいます。

大人の書いたまともな充実した文章から、

エッセンスを読み取らないような訓練を受け続けたため、

読書からも教養を育てることができなくなります。

普通に勉強して大学受験を迎えれば、早慶クラスの大学は確実だろうという生徒さんたちが、

入学後の勉強で低迷して……はぁ。

かけっこで速く走るために、みんなと一緒に走るのは、楽しいですよね。

いつもビリだとちょっと思いますが、悔しさの中から、

何か負けないものを育てようという気力も育って行きます。

かけっこぐらいでは、「負け組み」のレッテルを自分に貼ることはありません。

しかし、勉強で自信を持っていた生徒さんたちが、6年間、「負け組み」という状況にあることは、

思春期の不安定さとあいまって、一方ならないダメージを残します。

志望校を吟味することはもちろん、

勉強で戦うとしたら、その相手は、蹴落とされるだれかではなく、

自分自身だということをわきまえていれば、他人との比較で負けることもありません。

そういう子は、大学受験の孤独にも耐えて、

自分の世界を築くことに、その力を応用して行けます。

受験勉強は他人との競争ではない

というもう一つの側面を、

大人の立場だからこそ、子どもたちに教えてあげたいものです。

参考記事 「受験に勝つ」のパラドックス

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