慶應義塾大学環境情報学部 一般入試の小論文
2006年、2008年と過去問題を見てきて、
どうしても設問の意図がつかみ切れないと言う気持ち悪さを感じていました。
やっと、今日になり、これは、
夢を描く力とそれを実現化する力
を測定していたのかと腑に落ちてきました。
未来にむかって技術的なイノベーションを起すというのが、
同学部のコンセプトです。
しかし、夢を描くというのは、将来的には社会に有用で実現性があるといっても、
いたって自己中心的な行為です。
新しい技術が本当に革新的であれば、
個別の研究案件でも商業ベースに乗る可能性もありますが、
その可能性はきわめて低いものになります。
夢を描く能力はもちろん、それを実現してきた足跡を、
答案から汲み取ろうというのが、意図なのでした。
とても手の込んだ出題なのですが、
大学側にとっては、人材を選ぶリクルートに近いものなので、
そこまでしても、選別していというのが見えてきます。
経験してきたことというのは、文章上にうそをつけないというのか、
わかるものなのですね。
夢を描いて、他人を巻き込んできて実現するという幸せなプロセスを
果たしてどれだけの高校3年生が経験してきているのでしょうか。
もしかすると、5倍の合格率だとしても、もっと少ないのかもしれません。
この小論文で指導することがあるとすれば、
通常の答案の作り方以外に、
夢を明確にするためのブレストと、
バーチャルにシミュレーションすることのお手伝いかなと思いました。
これは、普通の塾ではできませんね。(笑)
私は、大人向けの「夢ビジネス構築プロジェクト」というWEB教材を作っていますが、
まさに、同じ方向性の入試です。
基本は小中学生の作文・読解指導ですが、
そんな理由で、こんなご縁があったのかと思います。
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