作文や読解の教育に取り組まれている先生方の売り文句として、
偏差値が短期間に ○○から△△にアップ!
というのがよく見られます。
この現象は、感動的でもあるのですが、
残念ながら、全員に当てはまるわけではありません。
生徒さんの成績が急上昇する場合と
そうではない場合
何が違うのかということを考え
それを誰にでも再現することはできないかと
試行錯誤してきました。
その答えの一つが
国語力を形成する国語力ピラミッドという図式による理解です。
例えば、
読解の指導によって、急に思考力が上がって成績が伸びた
という場合は、
読解チャートより下の読書体験などは豊富にあっても
読解チャートに相当する部分の訓練が
それまで欠けていたのではないか
という仮説です。
まだ、ピラミッドの形というより、台形に近い形ですが、
それでも、「読む」ということに関しては、
能力が、かなり高まっている状態です。
作文の指導において、急に全教科で成績が急上昇した
という場合は、
それまでの生活経験や読書経験が豊富で
スターシートより下の部分の訓練が、
読書によって自然に成されていたのではないか
という仮説です。
本当の意味での知に目覚めた状態です。
文章による世界のリアリティーに気が付いて
学ぶことすべてが面白くなってしまったんですね。
つまり、作文の勉強によって、
ピラミッドがバランスよく大きく形成されたのです。
作文と読解の全部をマンツーマンで教えて
フィードバックが速くなってから、
このピラミッドの構成は正しい
という体感知が高まっています。
生徒さんに出している指示は、
実はみなさん違うのですが、
それは、こうした図式に当てはめて、
もっとも必要だと思われる学習を指示しているためなのです。
]]>