大学は少子化で定員割れするところもありますが、トップ校では違う意味で定員割れしたところがあるのだそうです。今年の上智大学の自己推薦入試です。小論文の難度が高いので、そもそも受験生が少なかったのです。小論文が難しいから受けないというのは、なんとももったいない話です。受験国語で高得点を取るより、小論文を書けるようにしたほうが、よほど自分も得するからです。
東大では200字の作文が課せられていましたが、これすら書けない受験生が増えたので、廃止になったという話を聞いたことがあります。
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慶應の小論文は、難度は高いですが、そもそも採点も大変なので、ほとんどの答案が採点すらされないという話も聞いたことがあります。
日本のトップ校がこの状況というのは、若い人たちの「書く力」が、「考える力」に比例して弱くなっているのではと、危惧されます。逆に言うと、小論文を書く力をつけることで、入試を有利にする高校生が増えれば、この状況は改善されるのではとも思えます。国語を教える側としては、そういう指導を心掛けたいと考えています。
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